おはよう。
(戦場の二人へ30のお題
2005.6.8.スタート)
*
* * * * *
* * *
「おはようさんどす」
朝、部屋の扉を開けるとネクラがいた。
バタン、ガチリ、カチャン。
扉を閉じて鍵をしめ防犯チェーンをかける。
途端に扉が焼け崩れ、京都人が恨みがましい言葉を発しながら部屋へと侵入、我が物顔で茶の準備をしはじめた。
「勝手に何しとるんだらぁか」
「それがわざわざ尋ねてきた同僚に言う台詞どすか」
わざわざ尋ねてきた同僚は、手際よく急須に湯を注ぎ、湯呑みの準備(一人分)をしてから茶菓子を探し始めている。
扉はもうすでに見るも無残な姿へと変わり果て、くすぶって煙をたてるだけ。
ガンマ団の保険って寮のドアにも利いたっけ、などと世知辛いことが頭をよぎるが、緑茶をそそぐ音に思考を戻される。
「このお茶、ぬるすぎて不味いっちゃ」
「ヒトのもん飲んどいて何いいますのん」
「もともとは僕のもんだわや」
緑茶をとられたネクラは代わりにおたべ(茶菓子が無いから自分で出したようだ)を口に運びつつ愚痴りだす。
「寝とったみたいやったから起こしちゃ悪いと思て外で待っとったのに…」
「明け方四時に部屋の外で張ってられたら寝られるわけあらせんわな」
一瞬だが敵兵か何かだと思い、薬でもまこうかと考えたほどだ。
「で?」
「今回は893国の残党退治、まずはコンビで潜入調査どす」
ぺらりと渡される紙切れ一枚、ネクラの炎で燃やして消して。
「任務了解、だっちゃわいや」
紙切れ一枚の殺人命令。
さぁ、日常に別れを告げろ 戦場へむけて出立だ
*
* * *
* * * *
お題挑戦、記念すべき第一歩。
第一歩らしく出発シーンから………べつに今後につづくわけじゃありません。
とりあえず、トットリの部屋にスプリンクラーは無いのかそれとも壊れているのか、そこんとこ重要だと思います。